投稿者: rdp3

  • 「刑事コロンボ」のエピソード「黒のエチュード」(原題: Etude in Black (1972))

    「刑事コロンボ」のエピソード「黒のエチュード」(原題: Etude in Black (1972))

    あらすじ

    浮気バレそうになって相手殺す話です(身も蓋もないけど)

     

    見どころ

    🧥ロサンゼルスが誇るHollywood Bowl

    劇中冒頭で1922年開場の野外コンサート開場で「アレックス・ベネディクトによる週末『若者向けコンサート』」が開催されます。

    この会場のステージ形状や周辺環境、特に東京都庁や京葉線東京駅(有楽町駅じゃないか?説があるほど東京駅より有楽町駅に近いため)にある「動く鋪道」が屋外にありベネディクト先生が使用します。

    🧥被害者になるジェニファー・ウェルズのピアノ演奏

    ドラマで使用されているピアノ演奏そのものが誰のものかは不明ですが、少なくとも演じてる俳優さん(Anjanette Comer)の指の動きが素早く綺麗で演奏に合っているように思えるんですよ。

    結構早い演奏であれ指があそこまで回るのってすごいんじゃないかなあ?

    (曲に指は合って無いっすw)

    だから少なくともピアノ演奏の素養があるんじゃないだろうか?って思えるんで、良かったらそこご覧ください。

    🧥サングラスに映るカーネーション

    指輪の爪あと”Death Lends a Hand”と比べても表現手法としては全く別物ですがベネディクト先生のサングラスに事件に関連する重要なアイテムが映る事で、犯人がそこに注目した!という演出をしています。

    ベネディクト先生が現場に戻ってきたそのシーンを是非お楽しみに。

     

    小ネタ・・・知ってると自慢できそうな余談

    トリビアっていうと大袈裟ですが・・・

    🧥ベネディクト夫人役の俳優ブライス・ダナーさんはこのドラマ撮影中すでに妊娠中!生まれてきたお子さんはなんと!?!?

    このドラマ撮影中には妊娠中で、ドラマがアメリカで初放送された10日後にご出産。

    生まれたのは娘さん。

    その方、のちにゴールデングローブ賞にアカデミー賞を受賞する俳優さんに成長。

    お名前をグウィネス・パルトローさんとおっしゃいます。

    (ラストあたり少しお腹が大きいような?)

     

    🧥Hollywood Bowlについてもう少し

    この野外コンサートホールはベネディクト先生が事件を起こす8年前の1964年にビートルズがコンサートを行っており、その模様は1977年ライブアルバムとしてヴァイナルレコードになっています。

    映像も残されていて動画見る限り同じ場所と見て良さそうです。

    ・ビートルズのコンサート映像

     

    ・2012年時点のハリウッドボウル 客席から見たところ

    https://maps.app.goo.gl/8zdZA1fvkpztvHtr7

     

    ステージ背後にある半円の壁と天井すなわちバンドシェルは現在も同じような形をしています、が残念ながらビートルズが演奏し、ピーターフォークがチョップスティックでピアノを演奏しベネディクト先生から拍手喝采をさらった当時のものではなく2004年に音響効果などを改善した新型に建て替えられてしまってるそうです。

    ちょっと残念。

    Please!!

    (Please・・・ビートルズの記念すべき最初のナンバーワンヒット曲であるジョンレノン作 プリーズプリーズミーと、劇中ベネディクト先生の代わりに指揮者の位置に立つウィリアムがベネディクト先生にさんざ放送予定内容にケチ付けられた腹いせに言ったセリフです、これすら小ネタ!!)

     

     

    🧥楽屋のドアが分厚い

    ベネディクト先生が撮影スタッフに嫌がらせし終わって楽屋に入りますが、この時最初に開けるドアの分厚いことにご注目。

    まあこれはこの部屋を静かに保つんじゃなくて演奏中のステージに音漏れしないようにしてるんじゃないかなと思います。

    ソースはこれです。

    「QUIET PLEASE!

    PERFORMANCE IN PROGRESS

    Thank you」

    の看板がある

    https://maps.app.goo.gl/WTsgpS6HxcvxGjnh8

    「どうか静かにお願いします!

    公演が行われています

    ありがとうございます」

    そしてこれに対してベネディクト先生が楽屋に入られるんですが、そこのドアはそんなに厚みがないのです。

     

    🧥サブタイトルが原題そのまんまは珍しい?

    ちゃんとした統計でなくただの印象ですがサブタイトルが原題をそのまんま日本語に訳されたようになってるのは珍しいんじゃないですかね

    大抵日本語に訳される時点で内容を日本語版スタッフが考える物語の主題や印象的なシーンなんかに絡めて書き換えてるんですけど

     

    🧥CIAOとジョンとグローク

    ベネディクト先生が最後に「CIAO」って言って去っていくシーンはとても犯人の「カッコだけ」人生を締めくくる姿として「みっともなく」表現できていて素晴らしいセリフだと思います。

     

    アレックス・ベネディクトという名前に関するぐろーくさんのお話し

    実はこの件でグローク(AI)と会話した内容が興味深いので下記に転記します。

    もし刑事コロンボにちょっとでも興味があったら読んでみてください。

    グロークさんの回答

    『「Alex Benedict」という名前が1972年のアメリカドラマ『刑事コロンボ』のエピソード「黒のエチュード」(原題: Étude in Black)に出てくるキャラクターについてですね。(一部略)

    「Alex」は「Alexander」の短縮形で、英語圏で非常に一般的かつ国際的な名前です。一方、「Benedict」は前述の通りラテン語由来(Benedictus)で、イタリア語では「Benedetto」として確かに使われますが、英語圏でも普通に見られる姓や名です。

    (以下略)』

    以上、グロークさんからのお話でした。

     

    ちなみにアレックス・ベネディクト先生はニューヨークご出身。

    演じた俳優さんはギリシャ系アメリカ人の女優キャサリン・カサヴェテスさんを母にもち、ギリシャ移民のニコラス・ジョン・カサヴェテスさんがお父さんでコテコテのギリシャ系です。

    🧥専用便箋

    ジェニファー・ウェルズさんの便箋が彼女専用なのが興味深いですね

    どこにもサインはなくタイプされた本文中にも名前はありませんが、便箋のヘッダ部分にお名前がプリント済みで彼女専用の便箋を持っていたって事らしいです

    当時こういったものを持っている著名人とかいたらしいのですが定かではありません

    でもドラマでこうして使ってるくらいだから一般家庭にはなくても一部の利用している人はいたんでしょうね

    主に法人とか?

     

    🧥タイプライターってなんなもん?

    ジェニファーウェルズの遺書を捏造するわけですがタイプライーターで売った文章が波打ってて全然文字が直線に並んでなーい。

    こんなもんだったんですかねえ?タイプって。

     

    ドラマ本編について

    🧥警備員さんにすら気さくに話しかけるベネディクト先生

    警備員さんにはただ「電話を取り次ぐな、部屋に誰も入れるな」と言えばいいだけなのにベネディクト先生は「カルロス!」って名前もちゃんと知ってる上に「娘さんの風邪はどう?」って聞いてくれたり気さくで気の利く人なんですよね。

    まあ総譜ちゃんと頭に入れててオーケストラメンバーもよく特徴とか捉えてたりするでしょうから指揮者って仕事柄、記憶力はいいんでしょうけどね。

    この後、愛人のジェニファー・ウェルズさんを殺害する人物がこんな一面もあるなんてね。

    って思わせるシーンですね。

     

    🧥荒れ狂うベネディクトさん

    夜コンサートが行われる会場の控え室で眠ると奥さん含めた周囲の人を騙してベネディクトさんは裏からこっそり抜け出します。

    コンサートホールの外にはエスカレーターではなく動く鋪道みたいなものがあってこれに乗ってると階段を上がらなくても上にある野外コンサートホールのある場所まで行けるようになっていて、注意書きには「hold hand rail(手すりにつかまってください)」、「watch step(足元に注意してください)」と書かれていますが、慌て荒ぶるベネディクトさんお構いなしで手すり掴まないしせっかく動いてる鋪道なのに自分の足で小走りに駆け下っていきます、しかもこの歩道は登りですからベネディクトさんわざわざ動く鋪道を逆方向に走って降りてるんです(何してんだろ?→小ネタに推測を書きます)ここより隣の緩やかな坂道を走った方が早いんですけどね。まあわざとですよね。

    ちなみに2012年時点でこの撮影地になったのってこの辺りじゃないかなと想像しています。

    https://maps.app.goo.gl/xuTFyKg7wjXgN95m8

    エスカレーターに変わっちゃってたり、色々1972年当時とは違ってますけど。

     

    🧥アドリブかな?2つ

    その1

    ベネディクト先生の義母さんが「役者にに音楽なんてわかるのかしら?」って話題になった時に娘さんが「役者だって人間ですから」と言い返すと「どうだかねえ?」と返事するんですよ。

    でもこの役者に音楽なんてわかるのか?人間ですから、どうだかねえ?と話し合ってる二人って自分達が役を離れれば役者なわけですよ。

    そこがこの会話の落とし所でありパンチラインなわけですが、お母さんがそれいった瞬間の奥さんの笑い方が心の底から可笑しそうに笑ってるんですよね。

    その後楽屋から出てきたベネディクト先生も一瞬笑ちゃってから自分のセリフ言ってる感じなんで、このお母さん役のマーナ・ロイさんがやったアドリブなんじゃないかなって思いました。

    ベネディクト先生本人の笑い方も吹き替えだとわかんないんですけど、ドア開けた瞬間犬が咳するみたいに笑ってから自分のセリフ言い出すんであれえ?って思いました。

    その2

    ラストの「チャオ」っていうシーンですがこれベネディクト先生のアドリブじゃないかなあって思ったんですよ

    あのシーンわざとベネディクト先生みっともなくなってたほうがいいでしょう?

    俳優さんも監督経験ある人で1970年(写真のクレジットは1971年だけどなんでだ?)に映画撮っててそこに共演してたのがピーター・フォークつまりコロンボ警部なわけです。

    ベネディクト先生ここはこのセリフがいいだろうって自分で考える人であるって考える方が自然だしなあ。

    でもまあ、脚本に思いっきり書いてあるのかもしれませんね「チャオ!」って。

     

     

    細かく書きすぎて放送に間に合わなかった・・・

    ここまで書いてきましたけどまだドラマの半分も書いてないんですよ。

    間に合わなかったわあ。

     

    刑事コロンボリンク

    BS NHK 刑事コロンボ

     

  • 「刑事コロンボ」のエピソード「パイルD3の壁」(原題: Blueprint for Murder (1972))

    「刑事コロンボ」のエピソード「パイルD3の壁」(原題: Blueprint for Murder (1972))

    パイルD3の壁

     

    あらすじ

    企業経営者で多額の資産を持ったウィリアムソンは自分の留守中に再婚した若い妻に取り入った建築家のマーカムが出資を承諾させ巨大な建築プロジェクトを勝手に立ち上げた事を察知した。

    慌てて帰国したウィリアムソンは自分の名を冠する都市計画に怒り狂いマーカムに計画の中止を命じる。

    資金提供を拒否され計画も中止に追い込まれそうになったマーカムはウィリアムソンの殺害を計画する。

    しかしそこには大きな問題があった。

    それはウィリアムソンが死亡すると彼の若い後妻は年金を受け取るのみで都市計画に回す資金はどちらにしても引き出せなくなるのだ。

    そこでマーカムが考えた計画は?

    ⭐️

    ライトな刑事物としてみれば面白いが、刑事コロンボでやるにしてはやや凡庸な作品

    死者の身代金だと犯人の性格を逆手に取ったり、パイルD3と同じ脚本家が書いてるもう一つの鍵だと犯人と被害者の人間性が劇中段々浮き彫りになって影響を及ぼしていったりと伏線回収を易々とやってのける優秀な脚本が多いのに対して、この作品はうーんそもそもプロットからやり直した方がいいなあってできです。

    そもそもピラミッドに設計者が埋められる、盗掘があるってあたりで犯人と被害者逆にしないとならないですよね。

    マーカムさんはパイルD3をウィリアムソンの墓標にしようとしたがコロンボ警部に阻止された、じゃあラストはこれはウィリアムソン氏の墓標なんかじゃない(吹き替えはここで小池朝雄さんのタメが入ってから少し低いトーンにしてもらって)「貴方の墓標だ」ってピーター・フォークに言ってもらって「貴方ならなんて刻みますか?」って聞かせるとかね、ギリギリそんなふうにしか救えないんじゃ無いかなあ?

    そこでマーカムさんの台詞も出てこないですよ、だってマーカムさんの造形意味わかんないんだもん。

    これ企画の段階で失敗じゃ無いかなあ。

    ⭐️

    設定が杜撰で犯行の概要も焼き直しと残念な構成

    今回は殺人犯のマーカムさんがあんまり頭がよくないのが残念です。

    夫人を籠絡して資金を調達したところで夫のウィリアムソンの承諾を得なければこの事態になるくらい子供でもわかります。

    また家一軒建てる資金を出させるのだって多額のお金なのに、マーカムが計画したのは都市計画です。

    つまりビルだけでなくその周辺の開発まで計画していた。

    そんな大金を若い妻から勝手に引き出してその計画が事後報告で承認させちゃえばいいや、と思って行動してるマーカムがこれだけの計画を立案できるという仮定に基づいたこの物語はそもそも立ち上がりからしておかしいのです。

    さらにコロンボシリーズで最初の犯行概要の焼き直しが行われた点もがっかりします。

    マーカムは殺害したウィリアムソンを生きているように見せかけ資金を引き出そうとします。

    これは「死者の身代金」で殺害した被害者がまだ生きているように見せかけて身代金を請求したあの第二話の焼き直しです。

    この手のことはこの話に限らず徐々に散見されるのはそんなに何種類もパターンがあるわけでもないし致し方ないのですが、その最初の一本がこれだったんだなあと改めて思いました。

    ⭐️

    見どころ

    とはいえ、コロンボ警部と犯人の戦いはとても見応えがありますからドラマ作りにかけては脚本家の方はなかなかいい腕の方です。

    ラストのコロンボ警部と犯人の対決も見応えがあります、あれれこれは・・・・って展開になりますからここ面白い。

    それに役所に許可を取りに行かなきゃならなくなるコロンボ警部が役所でたらい回しにされてるわけじゃないんですが、あっちのフロア、こっちの窓口と歩き回り、しかも長蛇の列に並ばされてうんざりってシーンがあってそこらあたりのコミカルさも楽しいです。

    ⭐️

    ざっくりこの脚本の構造

    マーカムさんは功名心の塊?巨大プロジェクトを動かし有名になり、大学で講義をして生徒からチヤホヤされたい、自分がそうだからウィリアムソンシティーなんて名前で釣ったらウィリアムソンが釣れると思った?

    でもウィリアムソン氏は金持ちの道楽だけで生きてる人ではなく事業家ですよ???

    釣れるわけねえだろ!

    マーカムさん全然わかってねえ、そんなんだからオメーは女にモテないんだよ!脚本家はマーカムさんをそういう設定にしてるって理解すればいいの???

    だったら後妻や女性秘書があんなに懐いてるのは何?

    事件後の刑事に対する対応も冷静沈着で旧に有能になるのもなんだか「辻褄が合わない」んですよね。

    不可解な人物造形なんだよなあ。

    ラストの謎解きシーンで逆転劇があるのは大枠の構造は映画スティングで一回やったあの手続きですから面白いけどそれはスティングが良くできていたって話であってオリジナリティがあるかっていうとそうじゃない。

    なんていうか統計的にこういう感じの人を出してこういう並びにしたらなんとかいけんじゃね?っていう脚本家さんの視聴者ってこんなもんだよねって意図があるってことなのかなあ?

    脚本家さんこの話だけはやっつけかなあ?

    構想の死角書いた人なんだけどなあ。

    ⭐️

    日本人女性の登場

    実は劇中にウィリアムソンの先妻のゴールディ元夫人が登場し重要な役割を演じるのですが、この元夫人の寝室でマッサージをしている女性。

    この人、コロンボ警部は吹き替えで「東洋の女性」って表現しますが実はこの人、日本語話してるんです。

    つまり日本人女性って設定なんじゃないかなって思いますね。

    ただ面白いことに、この日本語を話す女性、日本語下手なんです(笑)。

    ネイティブな日本語話せないんですね、イントネーションが日本語覚えた日本以外の国で暮らした東洋人って感じなんですよ。

    でも調べてみるとお名前がどうやらミドリさんとおっしゃる、本名が「ダイアナ・ミドリ・アリモト」さん1941年1月29日カリフォルニア生まれっぽいんですよ。

    日系人の女優さんなのかなあ?

    刑事コロンボご出演前に数本の映画にも出演されてらっしゃいます。

    今もお元気でらっしゃるのかな?

  • 「刑事コロンボ」のエピソード「死の方程式」(原題: Short Fuse)

    「刑事コロンボ」のエピソード「死の方程式」(原題: Short Fuse)

    あらすじ

    家族経営の化学薬品会社を経営する一家に生まれたロジャー・スタンフォードは大学生の頃に両親を爆発事故で亡くした経営者の一人息子。

    彼の叔母が後見人となり彼女の夫(ロジャーの叔父)が経営者に収まっていた。

    しかし業績には翳りが出ており会社は身売りを画策、大学を卒業したものの会社の設備を使って道楽のようなことばかりしている放蕩息子のロジャーは素行不良を暴かれ、それ以前からも関係の良くなかった叔父には会社から追放すると宣言される。

    かねてから叔父と叔父の運転手が自分の行動を探っていると怪しんでいた節のあるロジャーは犯行を画策。

    叔父を含む会社の重役が愛飲しているケース入りの葉巻タバコに彼の博士号を取得した科学知識を用いて爆弾を仕掛け叔父と自分の行動を探っていた運転手の爆殺を画策する。

     

    見どころ

    声優さんが今回特にいい

    吹き替え版はなんと言ってもロジャー・スタンフォード(ロディ・マクドウォール)の声を担当したナッチの軽妙な台詞回しです。

    ルパン三世の山田康雄、同作パイロット版で声を担当した広川太一郎と並んで野沢那智は超絶技巧軽妙トーク吹き替え声優さんって感じです。

    グラハム・カーの吹き替えの俳優さんも結構上手いんですけどこの三人はなんかあえて軽薄な感じができるのが凄いなと。

     

    覚えておくがいい、これがイカれた若者が好む音楽だ!

    なんかコロンボの制作スタッフって「思い込み」が激しい感じがするんですけど、ロジャーが彼女と出かけた店、ディスコかなあ?そこでかかってるエレキギターの全面に出たインスト曲聴いてください、あとで別れのワインとかでも青春を謳歌し遊び回ってる若者が出てくると大抵こんな感じのBGMかけるんですよ。

    そんな偏りあったのかな1970年代って??

     

    ドラマ設定に関して

    犯行動機

    ロジャーは会社のリソースを食い散らかして享楽的な生活を謳歌していましたが、これが奪われようとしていたので反抗に及んだと思われ決して会社内での地位を保全したかったわけでも両親が経営していた会社の売却計画を恨んでの犯行ではないと思います。

    ま、ほぼニートみたいなもんです彼は。

     

    暗室とニコンの一眼レフフィルムカメラ

    Nikonの一眼レフでロジャーが撮影しまくるんですが彼は暗室を会社内に持っていて、現像の関係でそこには秒針がスムーズに回転する時計があります。

    ここが犯罪と結びついており何度かカットシーンで挿入されてます。

    ただ残念ながらコロンボがこの暗室と犯行という点を線で結ぶことはありません。

     

    ロケ現場ってここなの?

    あっちでも書きました(その1その2)がこれがあのロープウェーの現在ですかね?

    Palm Springs Aerial Tramway(パームスプリングス・エアリアル・トラムウェイ)

    だとすると高所恐怖症のコロンボでなくても乗客の方結構キャーキャー言ってるし怖いかも?

  • 二枚のドガの絵 “Suitable for Framing” – 刑事コロンボ – ご紹介

    二枚のドガの絵 “Suitable for Framing” – 刑事コロンボ – ご紹介

    ファンに傑作とみなされているエピソード

    このエピソードと別れのワインは特に評価の高い作品です。

    確かに面白いエピソードですけど皆さんが評価してるポイントってどこなんだろうな?

    自分は初見でラストシーンの印象がすごく強いのを覚えています。

    あの部分が効いてるのかもしれませんね。

    聞いた?話では犯人役のロス・マーティンさんの魅力的な演技や、アート作品をテーマにした芸術性の高さ、そこに脚本のテンポの良さも加わって屈指の名作って扱いみたいです。

    私はピーター・フォークさんがコロンボやってて小池朝雄さんが吹き替えやってるとそれだけで嬉しいのでよくわかりません、ほぼ全エピソード好きなので。

     

    事前に知っておくと役に立つこと

    「かなくぎりゅう(金釘流)」

    コロンボ警部が名画に記載された作者のサインを見ていうセリフにあります。

    字が下手という意味の言葉です。

    小池さんのこの部分あんまり聞き分けられないんですが多分こうおっしゃってるんじゃないかなあ?

     

    「もち」

    当時を知る方にこれ説明すると「そんなの説明するの?」っておお思いになるでしょうけど、最近聞かなくないですか?

    なので一応最近の方にご説明しておくと、「勿論」を略した言い方。

    トレイシーがデイルに勿論だよという文脈で使う言葉です。

     

    ストーリーの注目点

    共犯者は愛人?

    トレイシーは愛人?(デイル・キングストンの浮気相手?)

    後で個人の遺言に「一家を成した」とあるので劇中役者が演じているシーンはないものの、デイル・キングストンには家族がいて少なく見積もっても奥さんは居るというのが設定だと思います。

    となると共犯者のトレイシーは愛人という事になるかと思います。

    しかし・・・

    原語版ではこの一家を成したというセンテンスはありませんでデイルが家族を持っているという感じの言葉はありません。

    日本語訳の方の一家を成したというのはどういう意味なんだろう?

    となるとトレイシーは愛人ではなく彼女という事になりますね。

     

    劇中あまりはっきり書かれていない方のデイル犯行動機

    日本語版だと叔父さんの絵画を相続したがっていただけだと思われますが英語版だとここがちょっと異なります。

    被害者のマシューズさんは遺言にデイルが大学に進学した際の学費も援助したし、その後もマシューズさんの家や財産を自由に使って良いことにしていたらしい文言があります。

    だからデイルはマシューズさんに経済的にも依存していたかもしれません。

    すでにテレビ番組を持っていてギャラも貰っているわけですから経済的には恵まれた状況にあるものの、叔父さんの家や現金も自由に使いながら将来的には高価なマシューズコレクション(2枚のドガのパステル画を含む絵画コレクション)を相続する想定でいたんでしょう。

    かなり欲深い人物像が見え隠れします。

    一方のマシューズさんからすればデイルを支援し財産にアクセスすることにも寛容であった一方で、離婚した元奥さんの意見に心を動かされていたようです。

    デイルは著名な評論家になり経済的にも成功しているわけでもうマシューズさんの支援は必要かもしれませんが必須ではない。

    ならばコレクションはエドナさんのいう通りに寄贈してしまおうと考えたのでしょう。

    しかしこれをデイルは認められなかったという事でしょうね。

     

    俳優さんの演技は素晴らしい

    画廊の女主人

    この女優さんすごいいい演技してます。

    残念ながら日本語版だとやり手の女性ビジネスマンだけどちょっと面倒な人って感じですけど、原語版だともっと空気を読んで必死に画家の作品を売り込むために気を配ってる頭のいい女性って感じです。

    旦那さんの絵画展に現れた評論家でアリバイ作り真っ最中のデイルを大袈裟に出迎えたかと思うと急に怖い顔になって画家の旦那さんを呼びつける。

    吹き替えの方だと絵画展でのデイルは絵画ジョークが大受けしてますが、字幕版の方だとギャグが軽く滑ってる状態で周囲の人も愛想笑い。

    デイルも焦って表情が強張ってます。

    しかしそこに画廊の女主人が現れるとデイルが「ここでジョーク飛ばしたな?」という場面になると居合わせた人の方を向いて大袈裟に笑い出します。

    大袈裟に笑って「さあ笑って笑って」とサインを出したかと思うと大声で笑うものの目が笑ってないという様子を演じて見せます。

    ここは字幕で見ないとわかんないとこですね。

     

    デイル

    余裕がないんですよねトレイシーが工作中に。

    パーティーでシャンパン片手にジョークを飛ばしてるんですが時計見ちゃうし目は笑ってないしジョークも適度に滑ってる、まあこれは脚本の妙でしょうけど、顔が笑ってない笑いきれてないのは俳優さんのお力ですし、この辺は上手いですよね。

     

     

     

    余談

    エドナさんは猿の惑星に出てた模様

    1970年の大ヒット映画「猿の惑星」に出演されてる女優さんみたいです。

     

    原題「Suitable for Framing」に込められた意図?

    これ私が気がついたんじゃなくて私の「話し相手」が言ってくれたことなんですがSuitable for Framingって額装に相応しいって感じの英文らしいんです。

    これがこの2枚のドガの絵の原題。

    そしてSuitableが相応しいとかで、Framingが額装とかの意味。

    で、frame-upって言葉もあってこっちは「罪をなすりつける」といった意味だそうです。

    デイルがエドナさんに罪をなすりつけてマシューズコレクションの相続人に指定されたエドナさんからデイルが相続権を奪う計画でしたから、この物語はSuitable for frame-up(罪をなすりつけるに相応しい)とデイルが判断したという意味が裏にありそうな感じがするんですよね。

    なるほどな。

    確かにあり得る話ですよねこれ。

    だからタイトル通りだとコロンボ警部補がデイル・キングストンを逮捕するためにはあの2枚のドガの絵に相応しい額装を施しており、額装は額装でまた絵画をどのように際立たせるかを担っている重要な行為ですからコロンボ警部補がここでは見事な額装をなさったわけですね。

    他方、デイル・キングストンの当初計画ではフレイムアップを狙っていてこれがコロンボ警部補が登場しなければ崩されずに済んだかもしれないってわけです。

    ただ警部補の方が一枚上手だったって事かな。

    これ上手いタイトルだなあ。

    ジョン・レノンのダブルミーニングっぽい感じもしますね、ちょっと違うけど。

     

     

  • ホリスター将軍のコレクション “Dead Weight” – 刑事コロンボ – このエピソードの要点とは?

    現代社会にはマッチしなくなったシナリオ?

    結論からネタバレしながら言ってしまうとこの話は「目撃証言者の若い女性に色恋営業かけて恋愛感情を持たせ殺人を隠蔽する老人男性の話」です。

    こんなの令和7年(2025年)の一本目に放送する内容じゃないんですけど順番的に仕方ないんですよね。

    残念ながら2025/01/11 16:24 NHK BSで放送されます。

    1978年までに放送された中では唯一、あの時代に見たことがあって懐かしく思って見る方以外には正直本当にお勧めできない一本(私がビリージョエルと刑事コロンボでお勧めしないっていうのは異常事態です、それくらいコロンボは大好き)だと思いますが、でも感覚というものは時代で変わるものでして一度変わったらそれはもうしょうがないんだそうです。

    なので私は録画しますけどリアルタイムでは観ない予定です。

     

    見どころ

    警官がやってきた後ろに見えるスナックのテイクアウト店ですかねえ、ウインナーやソフトクリームの絵が描かれてるんですけどそこのMENU表に何書いてあるのか読めたら楽しいかなあ。

    あとはコロンボがアガサ・クリスティの小説的に問題に取り組んでいくところでしょうか。

    この時期のドラマはクリスティの影響が強い気がしますよね。

     

    チリコンカン初登場?

    多分この回に出てくるチリがチリコンカン初登場じゃないでしょうかね。

    いや違った、死者の身代金でコロンボが食べ方説明してるじゃないですか・・・なんであの店主はコロンボにこれはチリっていう料理だなんて説明したんだろ??

    ここでの会話はラストに繋がっていきます、ってほぼこのチリコンカンシーンがすでにラスト手前ですけど。

    あとこのスプーンですが戦場で手に入れたって言ってますけど実はオキナワの基地で手に入れたって言ってるんで日本との戦争に参加した元兵士なんですねこの店主。

    1970年代に日本で放送するのに適さないと考えたらしくNHKではこの人が参加した戦争と戦地については語られておらず私は朝鮮戦争かベトナム戦争かどちらかなのかなと思ってました。

    NHK大成功?

     

    なんでこんなことになってるのか?

    本当にこれって私の推測なんですけど、この老人が人気あるからなんじゃないですかね。

    人格者でスタッフや視聴者に人気があってこういう若い女性にもモテる老人役を与えたくなるパーソナルな何かがあったんじゃないだろうかと。

    で、この俳優さんなんですけどどうもこの動画の再生していただくとすぐに右から出てくる髭の方らしいんですよ

    (この動画著作権的に大丈夫なんだよね??版権切れてんの??)

    ローマの休日でカメラマン役やってたアービングことエディ・アルバートさん。

    こんなの調べるまで全然わかんなかった。

    Romaが1953年公開でコロンボ出演部分が放送されてるのが1971年ですから20年経たずにこの状態からあんなお年寄り顔になっちゃうんですね。

    まあ時代(摂取栄養素)の問題かなあ?

    あと日本語吹き替え版だと声優さんがとても上手く悪役をやってくださってるんで伝わりにくいんですが、このエディー・アルバートさん演じるホリスター将軍は話し声聞いてると確かに女性に魅力的に思える雰囲気を持っています。

    だからまあ女性が一人で生きていくのが世界とか国の経済規模的に難しかったとしても、こういう資産と地位を持った男性が女性と交際するっていうプロット、そこまで無茶な設定ではないんですがまあNHKで吹き替え放送する段階になって徹底的に勧善懲悪へ全振りした結果こうなっちゃったのかもしれないですね。

    あとアルバートさんリベラルな方だったらしいのでホリスター将軍、元軍人の著名人を悪役に描くこの作品に出演されたのかなあ?

    海軍として第二次大戦に従軍されてる経験もお持ちだそうなので戦争は誰よりも嫌いでしょうしね。

    となるとアイゼンハワー大統領と共和党政権お嫌いだったかもしれないですね、アイゼンハワーさんはノルマンディ上陸作戦を指揮した元軍人さんで現在では最も優れた大統領だったんじゃないかと研究者の間で再評価されてる人だそうです。

    あと日本と戦争したの共和党じゃなくて民主党のルーズベルト大統領で、原爆落としたのはトルーマン大統領でこちらも民主党。

    アイゼンハワーさんは朝鮮戦争で原爆使おうと提案されて拒否した人です。

     

     

    今となっては内容が15分間くらいしかない

    でも恋愛部分を消しちゃうと、殺人のシーンとチリコンカン食べるシーンとここを繋いだら一応話は全部繋がっちゃうんですよね。

    なのでこのドラマでは女優さんの存在は尺的には果てしなく大事なのです。

    女性の扱いに長けた犯人と、そこがどうも不器用で苦戦するコロンボという図式を楽しめたあの頃が懐かしいかも。

  • 指輪の爪あと”Death Lends a Hand”

    準備中(今日2024年12月21日の放送に間に合わなかった)

  • 構想の死角 “Murder by the Book” 他人の書いたものを我が物のように扱う人を軽蔑するという強いメッセージが感じられる – 刑事コロンボ – このエピソードの要点とは?

    構想の死角 “Murder by the Book”概略

    今作は監督に映画スターウォーズ、アメリカングラフティ、THXなどで有名でない方のスティーブン・スピルバーグが映画「ジョーズ」でビッグブレイクする4年前に撮った刑事コロンボシリーズ作品です。

    アメリカ初放送が1971年9月15日。

    多分ミステリー小説とか全盛期だったんじゃ無いかな?って感じがします。

    と申しますのも作品のモチーフになったのは「ミステリー作家(私はミステリーをミステリと言い換える風潮が大嫌い)による殺人」というものでした、これはのちに「死者のメッセージ “Try and Catch Me”」でも使用されますが個々の関係性が面白いです。

    と言いますのも構想の死角は二人組のミステリー作家が片方を殺すという物語で、当時有名だったエラリー・クインという実在のミステリー作家がモデルだと思われます、エラリー・クインも二人組でした。

    一方、死者のメッセージの方は大人気の女流ミステリー作家がモチーフで、こちらは恐らく当時も今も人気のあるアガサ・クリスティーがモデルじゃ無いかと思われます。

    今回の犯人役はジャック・キャシディ演じるケン・フランクリンがマーティン・ミルナー演じるジェームス・フェリスを殺害します。

    この二人、エラリー・クインの場合は構成を一方が考え、もう一方が小説にしていたのとは異なり、小説を考えるのも書くのもジェームスだけで、ケンはプロモーションを主に担当するだけ。

    何も作り出していないのでした。

    しかしジェームスはミステリー作家をやめて違う作品を書きたいからコンビを解消したいと言い出し、何も書けないケンは突然一人にされることになりジェームスを殺害しかけていた保険金を受け取った上で「ショックで作家を辞めた」という公表の仕方をして体面を保とうとします。

    本作の映像的な注目点

    人物と背景の使い方が特徴的です。

    主演俳優はコロンボ役のピーター・フォークですがゲストスターのジャック・キャシディーの登場シーンはとても気を遣っているのが面白い。

    車から降りた瞬間下から仰ぎ見るような角度(煽り)で撮影し、背後には天高く聳えるビルが映り込むところが有能なビジネスマンを象徴するようになっています。

    被害者のジェームスが殺されるシーンもうまくできていて、妻に電話中にケンが射殺するのですが銃声がした瞬間電話の向こうの妻にカメラが移るのですが、ここで凝ってるのがすぐに銃声を電話で聞いて驚く妻から始まるのではなく妻がいる家に白黒の夫ジェームスの写真が大きく写ってから

    構想の死角 "Murder by the Book" 他人の書いたものを我が物のように扱う人を軽蔑するという強いメッセージが感じられる
    撃たれた次の瞬間ジミーの写真が大きく映るのですがこれが白黒写真

    妻が驚いて前のめりになるように左からフレームイン。

    構想の死角 "Murder by the Book" 他人の書いたものを我が物のように扱う人を軽蔑するという強いメッセージが感じられる
    夫の白黒写真をカメラから遮るように妻がフレームインしますがカメラもズームアウトして写真から引いていて動きも大きく見えます

    シーンの切り替わりで妻のいる家の方に移ったことと同時に画面全体に白黒の写真で被害者を写すことでなんだか亡くなったんだよという印象付けを加えてる気がします、そしてそこにかぶるように女性が顔を出してジミーと名を呼ぶことで妻のいる家のシーンだと伝えてるんじゃ無いでしょうか?

    この一連の流れはほんの数秒で展開するのですがカットの切り替わりだけで驚くほどの情報量を与えてるあたり凄いなあと思います。

    なんだか機動戦士ガンダム(1979年)でマチルダさんが去っていくのを見に走り込んできたアムロのセルで、それを複雑な思いで見ているフラウを覆い隠して見せてたあのホワイトベースのブリッジのシーンみたいですね(この辺は岡田斗司夫さんのガンダム講座に詳しいですね)。

    ただ室内シーンは壁に俳優さんの影がくっきりしてて光源の方向が本当にわかりやすいです。

    これは本作に限らず初回からほぼずーっとこの調子です。

    この結果陰影の大きなシーンが多くなってますがまあそんなこと気にはならないですね。

    多分照明装置がまだ大きいのしかなくて上手く光を回せなかったんじゃ無いでしょうか?

    テレビドラマって映画ほど予算ないだろうし。

    古い映画だと天井のないセットで上から照明当ててましたし、市民ケーン(映画)では天井ありのセットながら取り外しやすいように工夫したりしてたようです。

    コロンボの場合は実際に存在する建物使ってますから照明にも限界があったんじゃないでしょうかね?

    ジャック・キャシディーが演じたケン・フランクリンのキャラクター造形

    徹底的に悪役に徹するのが上手い俳優さんだったんでしょうね。

    とにかく酷い事を悉くやってのけます、そりゃあもう気持ちいいくらいに悪人です。

    インタビューに来た記者とカメラマン、連れの女性と劇場の外で偶然を装って遭遇された店の女主人とのやりとり、本職のコロンボに対する捜査に関する意見の出し方、その見解。

    まあ酷い酷い。

    特にジェームスを殺害した直後のシーンも大注目ですよ。

    車のトランクを開けて兼ねて用意の毛布を広げて殺害した長年の相棒を運び出そうとする時、急に電話がかかってきて屋内に戻るんですが、その戻り方。

    小高いところからちょっとジャンプして降りるんですよ、あんなの機嫌がいい時にやる仕草じゃないですか?

    それをあえてやった上に射殺した相手を眺めながらお酒飲んでその一連のシーン終わるんですね。

    まあ見事に嫌なやつを演じ切ってくれてます。

    流石はコロンボで犯人役を2回も演じただけのことはあります。

    他人の書いたものを盗用する者を憎んだ内容

    この作品の根底には他人の仕事を自分の手柄にすることの醜さとそれを憎む人の気持ちが現れているように思えてなりません。

    他人の書いた文章を適当に盗用しちゃう人って居るんですが、刑事コロンボを本当に好きならそんなことはできないはずです、だってこの作品がありますからね。

    ケンは結局小説のアイデアになりそうなものを1つしか生み出せず、小説の方は1行も書いていません。

    ですがジェームスの妻はまるでケンが自分で書いたように記者に言ったりするのを苦笑いしてコロンボに話すシーンがあるくらいです。

    そしてその作家を偽装してきたケンの命運が本当に作品を書いていたジェームスの離脱で窮地に陥るわけです。

    ほらね、ネタ元がなくなればケンなんてこんなものさ。

    この作品はそう言いたいのではないかと私には思えます。

    犯罪は割に合わないのです。

    コロンボオムレツ

    ところで作中コロンボが被害者の妻にキッチンでオムレツを作るシーンが出てきます。

    レシピは卵、玉ねぎ、粉チーズを混ぜ合わせてオムレツを焼くというもの。

    これ私もちょっとレシピいじりますけど週末によくやるレシピになっています。

    焼く時にはいつも「コロンボのオムレツ」ってちゃんと言いますよ。

    ええ、決して他人のレシピを自分のレシピのようには言いません。

    コロンボ好きだしこの作品を見てますからね。

    動画の一部

  • 日々雑感

    https://rdp3.com/を写真サイトに移行するにあたって日々雑感などをこちらに記載していこうと思いました。

    こちらは基本的に私の独白サイトになり、あちらは写真を主体としたサイトになっていく想定です。