コロンボ基礎知識
コロちゃんは本当は警部補です
Lieutenant Columboというのが正式でこれは警部補コロンボとなります。
確か日本語に訳して放送する際に警部補だと呼びかける役の人とかも「コロンボ警部補!」だと最後の「ほ」がなんとなーく余分な位置文字感あるんでというのは私の妄想で本当はなんでこれが警部に置き換わったのかはよく知りません、確か呼びにくいとかそういう理由だったと思います。
機動戦士ガンダムのシャアが少佐だと「しゃあしょうさ」になってしまい、10回言ってみろゲームに利用されちゃうので途中からシャア大佐に昇格したというのと構造は全く似てなくしかもシャアが昇格したのはストーリー上必要だったからだそうです。
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警部補じゃないと現場にはあんま来ない
じゃあ原作っていうかアメリカではなんでLieutenantだったのか?
警部だと管理が主体なので現場に来ることはあんまりない、皆無じゃないらしいですけど。
だから容疑者とのやりとりが主体の「コロンボ」ではどうしても役職上は「警部補」である必要があり吹き替えではなんらかの事情で「警部」になってるみたいです。
サージェントは巡査部長(余談)
And this is for the sainted memory of Sergeant Gilhooley.(刑事コロンボ・策謀の結末から、アイリッシュパブでダーツをする際、まるで的を得ないコロンボは最後の第三投を投じる際にこのセリフを言った)
ここに出てくる巡査部長は巡査を指揮する立場の方で、立場的にはコロンボの警部補よりはしたの階級に属します。
私はそういう知識がなかったのでこのセリフはてっきり上司への当て擦りかと思いました。
「ギルフーリー巡査部長の冥福を祈って」
これが当時の翻訳で直接的な訳だと「ギルフーリー巡査部長の聖なる思い出に捧ぐ」みたいになるそうです。
聖なる思い出にってのところは故人を偲ぶ際に使われるらしいのでこの翻訳は流石だなって感じですよね。
だからコロンボ警部は自分の所轄の誰かを揶揄うようなセリフを言ったってことなんでしょうね。
どんな人だったんだろうギルフーリーさん。
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レインコートをヨレヨレに見せるのは大変
最近NHKでリマスター版を見てる人にはわかる話かもしれませんが、実はレインコートをヨレヨレに見せるのは大変だったそうです。
これ金曜ロードショーだったか水曜どうでしょうじゃなくて水曜ロードショーだったか忘れましたがブルーオイスターの香りがする映画評論家にしてアメリカ警官コスプレ大好き人間だったミスター・シベ超こと水野晴郎さんが解説してらっしゃいました(え?なんで金曜・水曜ロードショー?→※1)。
なんでも撮影するとヨレヨレ感が弱くなっちゃうんだかでポンコツ感を出すの大変だったらしいのですよ。
だから過分にヨレヨレしてるわけです。
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コロンボ警部の車はフランスのプジョー403カブリオレ
この車に関してはWIKIを書いた方の文章が最高ですね(笑)
『外観を見ただけでディーラーが下取りを拒否する、「盗られるはずがない」とレストランのドアボーイが店の駐車場に保管してくれない、自動車解体場の殺人現場に駆けつけた時には警戒中の警官から車を捨てに来たと勘違いされ、見た目の評価は散々なもの』
最初のは次長が奥さん殺しちゃう話、次のレストランはどの話だっけな、最後は逆転の構図かな?各エピソードから端的にいい文章を書かれていますね。
でもほんと、このていたらくなんですよね(笑)。
補足するなら黒のエチュードでは自動車修理工に「うちは外車専門だから」って断られて外車だと主張するコロンボに「そりゃそうだけど」と渋い顔をされ、偶像のレクイエムではスタントシーンに使う壊すための車だと撮影所で誤解されてましたよね。
でも端的にほんとよくかけてる車紹介ですね。
これ以上のコロンボカー紹介文ないんじゃないかな?
LINK 刑事コロンボ(愛車)WIKI
ちなみにプジョー403カブリオレですけどWIKIにある画像見る限り美しくて可愛い車ですね。
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新コロンボと旧コロンボの愛車プジョー403カブリオレは別の車
情報が錯綜しているのですが
コロンボWIKIによるコロンボの愛車
旧コロンボで使用されたプジョーは倉庫でタイヤが一個パンクしていた古い車を愛車選択を任された主演のピーター・フォークがあるエピソードの撮影前に直感的に選んだ。
新コロンボ撮影時には売却されていたので新たに3台購入して撮影に使用した、このため幌の色が旧作はグレーで新作はホワイトに変更になっている。
プジョー403WIKIによるコロンボの愛車
LINK プジョー403テレビでの活躍
旧コロンボでは愛車選択を任された主演のピーター・フォークがとあるエピソードの撮影前に一個パンクしてるこの車をチョイスした。
新コロンボではこの車は破棄されており新シリーズでは稼働状態のプジョー403カブリオレを保有するコレクターから借用して撮影した。
どっちが本当なんだろう?
両者の意見をガッチャンこ(脚本の世界ではこの方式をブレードランナーと言う、と言うのは嘘)すると・・・
ピーターフォークが構想の死角”Murder by the Book”を撮影する前くらい?にこの車を撮影スタジオかなんか?の倉庫にある複数の車の中から直感的に選んだ、その時この車はタイヤが1つパンクした状態で放置されているほど使われる想定すらされていない状態だった。
新コロンボ撮影時にはこの車は売却という形で破棄され、新シリーズ撮影の頃には手に入りにくく状態の良い車をコレクター3人以内の何人かから合計3台確保した?
この車の持ってる意味は最終回にわかる
刑事コロンボラストエピソード殺意のナイトクラブ、或いは虚飾のオープニング・ナイト”Columbo Likes the Nightlife”の冒頭、21世紀に入り大きく様変わりしたアメリカに古き良き時代のコロンボ警部が相変わらずこの車を転がして現れた瞬間に人々はこの車の真価を理解することになる。
なんだかホッとするシーンになっているのだ、相変わらずだなあって嬉しくなるのだ。
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意図的と思われる誤訳がたまにある吹き替えは
多分だけど誤訳があるのは「わざとだよ?((c)矢沢あい NANAより)」なんじゃないだろうか?
と、思います。
当時の日本人にはわかりにくいものは別の固有名詞に置き換えられているものもあるし、それっぽい別の外来語に書き換わっているものもあります。
単純に誤訳かなっていうのもありますが、ちょっと不可解なのはキャスティングカウチ(本国版)をキャスティングコーチ(日本語吹き替え版)と訳してある部分です。
意味としては同じようなもんで、芸能界で力を持っている制作側或いは出演者が仕事をちらつかせながら「演技指導してあげるよ」と若い異性に接近して性的な道具とみなしてしまうと受け取ることも可能だからです。
ただこの誤訳には続きがありまして、その少し後に12と13を翻訳間違いしているんです。
カニと蛤なら一字違いだし音も似てるからありえるんですが、12と13をそれもこんな英語の台本を翻訳できるような敏腕の翻訳家が果たして間違えるだろうか?
私はもしかしたらこれはその少し前に誤訳してるコーチとカウチは「わざとだよ?((c)矢沢あい NANAより)」というメッセージなんじゃないかなあ?
でも当時の日本人にキャスティングカウチを理解することは難しいですよね、いや、知ってたのかなあ?視聴者層は。
かといって「アルの有名な枕営業強要」という翻訳も刺激が強すぎて当時のNHKの放送基準に満たなかっただけという可能性もあります。